昭和49年相撲部…本当は…恐かった…
「三箇山!!しっかりぶつかれ!!」
怒号のような激が飛ぶ
高校相撲部稽古
正面からぶつかるのは、本当に恐かった…
正面からぶつかるのが相撲なのに…
俺は…結局のところは相撲は出来ていなかった…
突き、押し、四つ、
どれをしても十分に力が入らない…
突き押しでの手が伸びない…
思い切り当たれない…
当たりが弱い…
ぶつかると、首も頭も痛みがある…
体重も当時、今より軽く、
体重なければ勝てない…
増やそうとしても、運動量以上に食べなければならない…
先輩、同級生、後輩の顔を見ると、自信に満ちた眼をして俺を睨む…
俺は…
相撲は、睨み合う
それが立合、
日々恐怖心との闘いだった…
怖くて怖くて仕方なかった…